>
































<あらすじ>ある場所に集まった女たち。
そこは世界のニュースが絶え間なく流れ続けるのに、それでも時が止まってしまったように白く静かな部屋。

皆・初めは頑なで、しかし誰からともなく話し出す。
それはその日に作った料理・日常の不安・自分の持ち物、
連綿と、ばらばらに語られる言葉はけれど・すべて昨日までの話であった。

想像していた・期待していた・あるいはおそれていた未来と、これからの未来は違ってしまったようだった。
それに彼女たちが気が付き始めたとき、皆を集めた者がようやく口を開いた。

『それでは誰か・彼について・しっていることは?』

そこにいる全員が、彼を知っていた。彼はそれぞれの形で彼女たちに深い影響を与えていった。
だから誰もが彼を捜していた。それが集まった人々の唯一の共通点だった。

しかしそれぞれから語られる彼の姿は、同じ人間とは思えないほどに違っていた。

誰もが彼を捜していた。でも、誰もその姿を見つける事はできないまま。
誰もが彼を知っていた。でも、本当の彼を誰も知らない。

再び「わたしたち」は話し始める。しばらくの光の後で、しばらくの音の後で。
─やがて光が失せて音がなくなってそして。
「彼」の正体が明らかになる。


2012年
3月10日(土) 13:00/16:00/19:00
3月11日(日) 13:00/16:00

於:神楽坂die pratze
※受付開始・開場は開演の30分前です。

料金:2,000円(前売・当日ともに)

作・演出:立夏

出演:
雑賀玲衣

水川美波 手塚優希 凛子

藤長由佳

田澤遵 小林龍二


音響:阿部健司(MUGEN☆PROJECT)
照明:寺田香織


チケット予約・お問い合わせ:
http://kemono.xxxxxxxx.jp/
swz@live.jp
090-2750-9136(制作)


■会場のご案内→ 【劇場地図はこちら】 
162-0812 新宿区西五軒町2-12
東西線「神楽坂」駅からの道順(徒歩10分):
@「神楽坂」駅1番出口(神楽坂口)を出ます
A左側を向きサンクスのある角を左折します
B赤城神社突き当たりを右折し坂を下ります
C坂を1分ほど下った先に陶器店があります (少し分かりにくいです)ので、その角を左折します
D道なりに進みます。急な下り坂のふもと、左手に劇場があります

※当日は余裕を持ってお越しください。
※開演5分前を過ぎますとお席の確保が出来ない場合があります。ご了承ください。

チケット予約の場合:
お名前、ご連絡先、ご観劇日時、枚数を、上記お問い合わせ先までご連絡ください
※PCからのメール、またはお電話でのご連絡を推奨しております。
携帯の場合、携帯の初期設定などによりこちらからのメールが不達になる可能性があるためです。
もし携帯からのご連絡の場合はメールフィルターの設定を解除していただくか、
「live.jp」を指定受信設定していただくようお願いします。
メールの場合2日以内にお返事差し上げております。
獣の仕業からの返信がない場合、お手数ですがお電話にて直接ご連絡ください。

【獣の仕業】
TEL: 090-2750-9136(制作)
MAIL: swz@live.jp
HP: http://kemono.xxxxxxxx.jp/(獣の仕業公式HP【獣web】)


■演出ノート

物語よりも、まばゆい速度の出来事が現実に起こったとき、
私は今まで自分たちが作ってきた作品があまりにもフィクションである事に愕然とし・しばらく筆を取ることができませんでした。

自分が今まで書いてきた葛藤はフィクションの悲劇を借りて書かれていました。
でも本当は、私にはすべて足りていて、
今まで不幸とともにあったと感じていた風景がどれだけ尊くてしあわせに満ちていて・美しかったかと思ったのです。

これが今回のような作品を作ろうと思ったきっかけです。

異境の架空の人間からではなく、生身の役者の心身の輪郭から作ります。

空想の悲劇や奇抜な設定からではなく、私達の・昨日までの普通の暮らしから作ります。

私はまるであれから、自分が今までしてきた普通の事・の価値が下がってしまったような気持ちになっていました、
お酒を飲む事や・歯を磨く事・二度寝をしたり、楽しい事がないとぼやいてみたりする事けれど、
どんなにそう思っても、私は(わたしたちは)その普通の事をやめる事ができません。
絶え間ない努力をして、何とか普通を続ける事しか、私には(わたしたちには)できないのです。

そうして思うのは普通の尊さ、
会える人がいる事の素晴らしさ、
もう会えなくなってしまった人の姿。

何より、私の手が二本しかない事。

─足りているのに、この手だけが、不足している・もしも。もしも私の手がもう一本あったなら、

貴方に届く事が出来ただろう、もう会えない人よ。
昨日すれ違った、私の亡霊。

届かなかった、今日からここにないもののために・作ろうと思います。

みなさまのご来場こころより・お待ちしております。

獣の仕業代表 立夏




Copyright(c) 2012 Act of Beast all rights reserved