TOP

獣の仕業 d-倉庫@現代劇作家シリーズ5 参加作品
「出口なし」
The Act of Beast [Huis Clos]

死んで地獄に行き、一室に閉じ込められたガルサン、イネス、エステル。ガルサンは徴兵忌避の罪で銃殺され、イネスは交際相手とガス心中を図り、エステルは嬰児殺しを犯して、病死した。出口のない密室の中で、訳ありの過去を語り合うも理解し合えない死者3人は、これ以上死ぬこともできずお互いを苦しめあう…
日時:
2015年5月10日(日),11日(月)
10日(日)19:00
11日(月)19:00


料金: 前売2500円
    学生2200円

    当日2800円
    学生2500円

   通し券5800円
    学生5000円
   (全10団体が見られる通し券です)

   ★学生は要学生証
   ★通し券はd-倉庫のみで販売
       


構成・演出:立夏
原作:J.P.サルトル
出演:小林龍二/雑賀玲衣/手塚優希/藤長由佳/きえる/コイズミショウタ(コジョ)/佐藤辰海(guizillen)

音響:阿部健司(MUGEN☆PROJECT)
照明:寺田香織


※受付は開演の1時間前となります。
※1公演につき2団体での上演となります。上演順は未定です。
※上演時間は1団体につき最大60分、間に5分の転換時間を挟みます。途中退出・途中入場はご遠慮ください。
※5月10日(日)の初日終了後に、上演団体によるアフタートークを開催します。




■チケットご予約■

【Webフォーム予約】
カルテットオンラインチケットフォーム

【メールまたはお電話でのご予約】
MAIL: swz@live.jp
TEL:090-2750-9136
上記ご連絡先に、お名前(フリガナ)、ご連絡先、ご予約日時・枚数をご連絡下さい。
※携帯からのご応募の際にはメールフィルターの設定を解除していただくか、
「live.jp」を指定受信設定していただくようお願いします。
メールの場合2日以内にお返事差し上げております。
獣の仕業からの返信がない場合、お手数ですがお電話にて直接ご連絡ください。

会場:d-倉庫(日暮里駅)
MAP
〒116-0014 東京都荒川区東日暮里6-19-7-2F
[日暮里] 南口徒歩7分(JR山手線・京浜東北線・常磐線、私鉄京成線・日暮里-舎人ライナー)

〜獣の仕業より〜


鏡を覗いてみてほしい。
あなたが映っている。
鏡の向こうのあなたも、あなたを覗き返している。

あなたはそれを、あなた自身だと信じているだろうか。
それは「あなた」に似た、でも「あなたとは違う誰か」ではないだろうか?

もしもそれが死後の世界のあなただとしたら?
だからいつもより注意深く覗いてみてほしい。ずっとずっと、深くまで。

あなたは問いかける。
「あなたはわたしだろうか」
鏡も同じように口を動かす。
「           」
鏡の向こうのあなたが何と言ったのか、あなたにはどうしても聞くことができない。

あなたは鏡を見つめ続ける。
あなたたちは鏡を見つめ続ける。


「出口なし」を読むと私は、死も生を見つめているのだと言うことを信じずにはいられない。
鏡を隔てて死の世界と生の世界があって、
左右裏返しのふたつの世界は、互いに釣り合い見つめ合っている。

これは死んだものからの言葉の物語だ。
出口のない宿の一室から、彼らは、生きている自分自身のことを見つめ、言葉を投げ掛けていく。
「私という虚像」を介して、相宿の他人の視線を介して、彼らは自分自身を見つめている。
別の世界。遠い世界。鏡写しの虚像。けれどもそれはどれもすべて、紛れもない自分自身だ。
私達は、私達の存在を、虚像としてしか見ることができない。

獣の仕業の「出口なし」では、地獄のある宿に訪れた3人の登場人物を「死後」と「生前」に分け、ひとりの人物をふたりで演じる。
鏡合わせの世界で、生は死を、死は生を、鏡の向こうをのぞくように見つめている。

それでは、もう一度覗いてみてほしい。
それは死の世界のもうひとりのあなただ。

鏡の向こうの世界は、私達の世界とそう変わらない。
左右裏返しの死は、私のたちの生によく似ている。

そう、それがたとえ地獄だとしても。

(獣の仕業/立夏)


【同時上演】双身機関
[演出]寂光根隅的父
[出演】獅子見琵琶、山本啓介、加藤真紀子 他

 95年3月結成。以来,商店街での市街劇『箱男と箱女』(原作:安部公房)の上演,パフォーマンス作品 『ファシズム!』の韓国ソウルのギャラリー, 名古屋陶磁器センター,東京都美術館,三重県伊勢市のカフェの巡演,城山八幡宮での『ハッピーアイスクリーム』,野外広場での『パンドラダンス』,廃ビルを使った『阿片戦争』(作:寺山修司)など,常に既成の劇場ではない新たな空間との出会いを通じた公演活動を続けている。






Copyright(c) Act of Beast all rights reserved